【ウルグアイの誇り高き戦士】エディソン・カバーニの性格やプレイスタイル
ウルグアイ代表といえば、バルセロナで活躍するスアレス、次世代を担うロドリゴ・ベンタンクールなどがいますが、忘れてはならないのがチームの精神的主柱のエディソン・カバーニ。
肉体美で知られる彼ですが、凄いのは筋肉だけじゃない!
今回は彼の性格やプレイスタイルなどにも迫って紹介していきたいと思います。
◆プロフィール
名前 | エディンソン・ロベルト・カバーニ・ゴメス |
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国籍 | ウルグアイ |
在籍チーム | パリ・サンジェルマン(フランス) |
生年月日 | 1987年2月14日 |
ポジション | FW(CF) |
身長 | 184㎝ |
体重 | 71㎏ |
◆来歴
フォルランやスアレスなど、世界に名高いウルグアイ代表のストライカーの陰に隠れがちなカバーニですが、2012年に所属していたSSCナポリで29ゴールを挙げる活躍をし、そのシーズンで自身初のセリエA得点王に輝きました。
その後、その活躍が認められ、レアルマドリードやチェルシー、ユヴェントスといったビッククラブが彼の獲得に興味を示しました。
結果的にパリ・サンジェルマンとの5年間契約で合意し、長年培われた努力が目覚ましい活躍を呼び、やがてはフランスリーグの得点王と最優秀選手賞を受賞しました。
そして、先日パリ・サンジェルマンと2020年までの契約延長が決定しました。
代表、クラブともに献身的なプレーでチームを牽引し、ワールドクラスのストライカーとして世界に名を轟かせています。
◆プレースタイル
プレースタイルはいわゆる、前線中央に君臨するセントラルフォワードといった感じで、GKやDFのロングフィードのボールを前線で落ち着かせてキープし、左右に展開したりなど攻撃の起点を作る事に長けたポストプレイヤーです。
184cmと世界水準では決して高いわけではない身長ですが、鍛え抜かれたフィジカルで競り合いにも強いですし、利き足(右足)から放たれるミドルは強烈で、ゴール隅に決められる精度も持ち合わせています。
ただ、スピードタイプのFWではない為、ドリブルで相手を抜き去るようなプレーはないのですが、クロスやラストパスに対する嗅覚が鋭く、持ち前の瞬発力で一気に相手DFの裏を抜けてゴールを狙える野性味もカバーニならではの良いところだ と思います。
個人的に彼の最も凄いと思うポイントは、"全力疾走で頻繁に自陣まで戻って相手の攻撃起点を潰すという高いスタミナと献身性"です。
ネイマールやメッシなど、世界有数のストライカーは「ゴールを決める」という一瞬に賭ける為に、自陣には下がらず、チャンスが来るまで体力を温存する事が多いのですが、彼は守備でもチームへの貢献を怠らない場面が多く、貴重なストライカーともいえます。
パリ・サンジェルマンでも、ネイマールやムバッペなど華々しいプレーヤーの陰に隠れていますが、彼らの活躍の裏でカバーニは味方のピンチを救い、チャンスを作り出している「黒子」としてチームメイトやファンに愛されています。
実際にチームメイトである、マルコ・ヴェラッティ やマルキーニョスは、過去にインタビューなどでカバーニの献身性やいかなる時でも落ち着いている精神面を称賛しています。
◆性格
カバーニは、プレーでその人格を証明している通り、個人の結果よりもチームの勝利の為を第一に考える崇高な精神性を持つ人物です。
ただ、過去に自身の浮気が原因で離婚したり、パリ・サンジェルマンの新エースであるネイマールとPKキッカーを巡って争いがあったりと、少しトラブルにあっている印象もあります。
特にネイマールとの確執は前から噂となっており、具体的には2017年リーグアン第6節リヨン戦でその事件は起こりました。
ネイマールがゴール前で倒され、絶好の位置でFKを貰い、カバーニが蹴ろうとボールを置こうとした ところ、ネイマールがキッカーを譲らない素振りを見せ、さらにはネイマールの親友であるSBのダニエウ・アウベスが強引にボールを奪い取り、ネイマールに蹴らせたのです。
その後、2人はPKを獲得する毎にキッカーを争う事となり、さらには、ネイマールのゴールに対して喜びを分かち合おうと近づいたカバーニをネイマールが無視してムバッペと抱き合うというシーンもありました。
以前からパリ・サンジェルマンを支え続けてきたストライカーにとって、これ以上ない屈辱を受けたカバーニですが、自身のクラブ最多得点記録にリーチがかかったPKをネイマールに譲り、後のインタビューで遺恨の彼に対してこう述べたのです。
「何度も言ってきたけど、僕は彼にバロンドールを獲ってほしいんだ。 」
そして、さらにこう続けました。
「僕はサッカーで仕事をしている労働者だ。自分はスター選手ではない。ハードワーカーであり、全力を尽くしていることを見せなければならない。
もし個人賞を獲得できるようなチームメイトがいれば、全力でその男を助けるだろう。
しかし、彼らのような選手でも、チームのゴールを優先しなければならないんだ。」
カバーニの真髄とは、テクニックやオフェンスセンスではなく、好調な時も不遇な時も、決して傲慢にならず、いかなる時もチームの勝利の為に身を捧げるという献身性と忠誠心だと思います。
自身が輝く事よりも、チームメンバーを活かす事を考える姿は、まさしくウルグアイの誇り高き戦士でしょう。
先日のキリンチャレンジカ ップ日本代表戦でも、悔しい結果となってしまったにもかかわらず、好セーブを見せた東口選手に「ナイスセーブ」と声をかけたり、見事な切り返しでゴールを決めた堂安選手にポンと胸を叩き、称賛をしたり、誰に対してもリスペクトの気持ちを忘れない素晴らしい選手だなと思いました。
今後のカバーニの活躍が心から楽しみです。